喪服から感動へ。【vol.16】

べつにPR案件ではございません。進化するアパレルってすごいね。
近藤あゆみ 2024.06.16
誰でも

喪服イヤイヤ問題

法事を前に、私は悩んでおりました。

手持ちの喪服(5年前の父の葬儀の前にAOKIで買ったもの)はあれど、いま激しく太ったためにキツいに決まってる。
そもそも太ってなかったとしても、あのタイトワンピース型はなかなかしんどい。「じゃあなぜタイトめにしたんだ」と言われると、当時は「喪服特有のもっさり感」がどうしても嫌だったからです。なるべく身体がすっきりきれいに見えるものを選んだんですね。

だいたい喪服って何でああなんだ。「ちゃんとしてること」「フォーマルに見えること」が優先されるあまり、身体にとっての快適性を捨ててるように感じる。

葬儀や通夜の時って、立ったり座ったり歩いたり中腰になったり何かを手伝ったりと、けっこう動きますよね。畳敷きの部屋、エアコンのない場所、野外(墓所)などにも移動する。そしてなぜかとても暑い時と寒い時に着る機会が多い。

なのに生地は厚く伸縮性はほぼなく、ジャケットにはしっかりした肩パッドなど入っている。だから脱ぎ着はたいへん。裏地は汗を吸わず肌にまとわりつく。夏ものでも袖は肘まであり、変なレース生地があしらわれてたりする。1回着ただけでクリーニングに出さねばならないのもイヤ。

さらに女性はなぜかスカートが基本で、そうなるとあの黒ストッキングをはかねばならない。何の機能もなく肌を締め付け、夏暑く冬寒いにっくきストッキング!「タイツはNG」なんていう謎マナーはとっくの昔に無視してるので冬はタイツにしてるが、それでもしんどい。

…すいません、喪服に対して憎悪を書き連ねてしまいました。

というわけで太ったことを言い訳にして「もっとラクで機能的な喪服がほしい」と思い、近年ならさすがに生地や型がもっと発展してるはず!といろいろ検索してみたのです。

確かに「自宅で洗える」「脱ぎ着がラク」「吸湿速乾生地」などの進化を遂げた喪服が出てました。個性を感じるラフな(でもフォーマルにいける)喪服もある。いいね!

ただ、進化した喪服であっても花柄・レース・リボンなど「昭和っぽい女らしさ」がどこかに必ずあしらわれててウヘェ〜となりました。

あと、やっぱり高いんだよね。礼服だから当たり前かもしれないけど、当然のように数万かかってしまう。私がほしいジャケット+パンツのセットアップだとAOKIとかでも4〜5万する。「礼服は長く使うもの」という感覚がもうあまりないので、高いのは買いたくないんだよね、困ったなあ。

さよなら喪服カテゴリ

ふと思ったのです。私はもはや「機能が優れていること」が最優先で、最低限その場に失礼がない格好であれば「女性らしく喪服らしく見えること」など完全にどうでもいいから、喪服カテゴリから探すのをやめればいいんじゃないかと。ならば「黒いパンツと黒いジャケット」があればいいよね?

その時思い浮かんだのが、先日夫が買ったユニクロの「感動ジャケット+パンツ」でした。

業界柄スーツをほぼ着ないけど、取引先にゆく時などちゃんとした格好は必要。でも手持ちのスーツはとにかく重たく肩がこる。そんなわけで感動セットアップを買った夫、初めて着た日から絶賛してたんですよね。

「とにかく軽い。よく伸びる。疲れない。着ないときカバンにグシャッと詰め込んでもシワにならない。マジで感動した!」

…ほほう。大仰な看板に偽りなしかい。ええやんけ。

ツイッタでつぶやいたところ、喪服として感動セットアップを着用した友人が同じようにアツいおすすめコメントをくれたことも大きな背中押しとなり、私はユニクロで感動パンツと感動ジャケットを購入したのでした。

いやあ、私もマジで感動した!

これまでのフォーマルは拷問着だったのか?ってくらい、ラクです。しゃがもうが走ろうが踊ろうがよく伸びます。でもちゃんとした感は出ます。喪服じゃないから日常でも使えるし。
あと安い。私が買った時は感動スリムパンツ3,990円、感動ジャケット6,990円。上下で1万ちょっと!

友人のすすめに従いインナーもユニクロのエアリズムにして、法事はこれまでにない快適さで終えることができました。いつもは終わったらソッコーで私服に着替えてた(だから荷物も多かった)けど、それも必要なく家路につくことができました。最高。ユニクロありがとう。

ひとつだけ、黒ジャケットにパンツでネックレスもつけないと、見た目は完全に会場スタッフのひとですね。名札ついてないだけ。まあそもそも身内が集まる会なのでスタッフさんに間違われたりはしませんが。

ちなみに感動シリーズにはラインナップがいくつかあります。特にパンツは型やタックのありなしなどがあり、同じサイズでもはいたときのシルエットはけっこう変わります。試着だけは丹念にしてみてくださいね。

ではまた!

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