★イケオジから考える老い方の難しさ【vol.27】

おい1ヶ月以上経ってるぞ!春が近いですね、すいません!
近藤あゆみ 2025.02.18
誰でも

ツイッタでの私を見ている方は若干うんざりだと思うが、いま公開中の映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」を現時点で4回観ており、沼にずるずるハマり中です。特にその中で男女問わずみんなのハートを根こそぎ奪っていく龍捲風(ロンギュンフォン)、ひと呼んで「龍兄貴」のことを寝ても覚めても考えてる。恋かな?Yes!

そして先日、映画「帰ってきたあぶない刑事」をWOWOWで観た。世代的には「テレビつけたらやってるあぶデカ」だ。あのアーバンでチャラチャラして、でもとびきりかっこいい兄さんたちが御年70を超えてると聞いて驚く。そして彼らが相変わらずとびきりかっこいいことにまた驚いた。

イケオジの特徴とは

龍兄貴(中の人は50代)やタカ&ユージ(中の人は70代)のように、男も女も惚れるイケオジ。もちろん作られた夢の存在だ。残念ながら50代以降の「おじさん」は煙たがられる存在としてのほうが名高い(?)。
じゃあこうして男女問わず支持され、憧憬の対象になる激渋イケオジ(非実在)の良さとはいったい何なのか。「そりゃもともとイケメンだし!」という容姿の面はなるべく置いといて、個人的に思うポイントを挙げてみる。

①知恵と経験は豊富で頼りになる
②自ら動く、自ら出張る
③権威や権力をあらかじめ手放している
④若い女性に対しては保護者の線から出ない
⑤若者に昔語りをしない
⑥モテより大事なものを持っている
⑦シミもシワも白髪も年相応で「枯れ」がある
⑧老いてはいるが身体は締まっていて動ける
⑨くわえ煙草と紫煙が似合う
⑩万事に抑制が利いている

こんなとこかなあ。
山ほどたくわえた知恵や経験を後進にひけらかさない。それでもって人を操ろうとしない。ひとりで立ってる。彼自身の日常を大事に生きており、愛するものと、誰にも話せない悲しみの両方を持っている。この抑制ぶりと「こちらを向いていない(簡単に向きっこない)」たたずまいから生まれる色気というのは、若者には絶対に出せないのだ!

前述のイケオジたちも「黒社会」「警察」という圧倒的な権力を振りかざせるところに居ても、そこからはみ出してるフリーランスみたいな存在だ。タカ&ユージは家父長制の中にもいないしね。

夢の存在であるイケオジだが、10個を満たさなくてもいくつかを目指すことはできるんじゃないだろうか。年下の者たちに好かれる…までいかずとも、嫌われないためには。
(⑨だけは創作物上の良さなのでいまはダメだけど)

「こんなオジはいやだ」の見本

いっぽう現実で嫌われてしまうおじさんたちは、②〜⑤あたりが壊滅的。特に③と④については真逆すぎる。

先日いきつけの店で、隣に若い女性連れのおじさんがいた。トークは軽快で元気、いかにも遊んでまっせという雰囲気を出している。会話は盛り上がっていたが、とつぜん店じゅうに響く大きな声で「おっまえキャバ嬢だろォ?知らないでどうすんだよォ!」と大笑してたので引いた。言うかそこ、大声で。

その後も彼は、自分がいかに若い女たちから慕われているかをキャバ嬢であるところの女性に語っていた。同伴って心底大変な仕事だな…と思った。隣にいたうちの夫は私にだけ見えるようにこういう顔をしていた。

老いに追いつけない哀しみ

なぜ一部のおじさんは「俺は昔と変わらずヤンチャで、若い女に頼られ、若い女と遊べる男なのだ」とアピールしたがるのか。モテるおじさんが実在するとしても、ああして周りに全力アピールする男だけは間違いなく「それ」ではないのに。

いい年こいてモテに必死になったり、権威を着込んで何とか自分を強く見せようとするのは、それこそが自分を「男」たらしめるものだと思っているからなのか。それを手放したら終わると思っているのか。女が年をとることとは違うしんどさがそこにはありそうだ。

もうひとつ考えられるのは「中身が2、30代のまま」というパターン。

そういうおじさんと同世代の私なので、見た目は老けても中身はびっくりするほど「バカなあの頃のまま」な状態はよーーく分かる。自分自身が老いに追いついていないのだ。あの頃は若いから許されてた、大目に見られていた、そういう言動を4、50代になってもそのままやってしまう。そうすると、かなりキモかったり、圧が強かったり、倫理上ヤバい人になる。そのことに全然気づいてない。

(あの一連の問題のとき「中居氏もそういう人かも」と思った)

この「変わらない幼稚さ」については男女関係ないのでおばさんも十分やらかす可能性がある。というか既に多数やらかしているんだと思う、私も。
ただ、年とってもいまだに自他の判断基準が「モテか否か」みたいな人は圧倒的に男性が多い。さっきの同伴おじさんもそうだね。「そんなこと言うのは男にモテねえババアのひがみだろ」とか言い出すネットおじさんもそう。それが痛恨の一撃になると思ってるのだ。謎。

かっこよく年をとるって本当に難しい。それはおばさんでも同じことだ。どこかで意識的に言動を抑制したり更新したりしなきゃ、「よく」はならない。

龍兄貴やタカ&ユージとまではいかなくても、せめて「ああいうふうに老けるのもいいかも」「年を取るって楽しいんだな」と周囲に感じてもらえるようなオジオバになりたいもんだなー。


ではまたね!

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